生駒山にある「宝山寺」へ。真言律宗大本山の寺院で、生駒聖天(いこましょうてん)とも呼ばれる。
近鉄「生駒駅」から日本初のケーブル(近鉄生駒鋼索線)「鳥居前駅」まで歩き、ケーブルで
「宝山寺駅」まで。なんとも、のどかだ。
「宝山寺駅」からは、徒歩で宝山寺を目指す。上り坂が続くので、息が上がる。
「一の鳥居」に続く、石畳の参道。左右には整然と灯籠がたち並ぶ。
寺院で鳥居を見かけることがまれにあるが、それはその寺院が天部の神様を祀っているからとの事。
天部の神様とは、仏教成立以前のバラモン教の神々であり、仏教の成立後は仏教の守護神として
位置づけられている。宝山寺は「生駒聖天」「生駒の聖天さん」と呼ばれ、鎮守神として歓喜天が
祀られている。
階段の上に見えて来たのが「惣門」。
薬医門と呼ばれる形状をしていて、真横からみると屋根を支える本柱が中心より前にせり出している
のが分かる。
ようやく本堂に到着。生駒山は伝承によれば斉明天皇元年(655年)に役行者が開いたとされる
修験道場で、空海(弘法大師)も修行したと伝わる。厳かな雰囲気だ。
五間四面・重層の護摩堂様式で建立された本堂は、同寺で最古の建造物。
本尊として、宝山寺の中興開山者である湛海律師により作られた不動明王像が祀られている。
瓦葺きの本堂の隣には、檜皮(ひわだ)葺の聖天堂拝殿が建つ。
棟や破風の数が多く、寺院建築としては非常に珍しい外観をしている。
以前から来てみたかったので、来ることができて良かった。